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ベーシックインカムの台頭
―― パンデミックが呼び起こした構想

エブリン・L・フォーゲット マニトバ大学教授(経済学)

The Basic Income Has Its Moment How the Pandemic Made a Fringe Idea Go Mainstream

Evelyn L. Forget カナダのエコノミストで、マニトバ大学教授。Basic Income for Canadians: The key to a healthier, happier, more secure life for allの著者。

2020年11月号掲載論文

パンデミックは、多くの人が長く気づいていた真実に政治家を目覚めさせた。「既存の社会的セーフティネットは穴だらけで、 いまや新しい何かを試すべきタイミングにある」。ベーシックインカムに反対するもっとも一般的な議論は、どんなに有益であっても、それにはコストがかかりすぎるというものだろう。だが、このプログラムがより累進的な課税システムとリンクして進められれば、そうした支出の一部は課税を通じて政府に戻される。低所得者を対象とするタイプのベーシックインカムなら、それほど大きな負担にはならない。実際、そのコストは、子どもの給付金など、多くの政府がすでに行っている社会支出と変わらず、年金については、はるかに少なくて済む。ベーシックインカムは人々が望む社会への投資であり、健康、教育、安全を重視する人がそれぞれ自分に投資する。その配当として、人々はより良い生活を手にし、一方で資金も節約され、社会も進化する。・・・。

  • なぜ今ベーシックインカムなのか
  • 緊急救済プログラム
  • ベーシックインカムのメリット
  • 試す価値はある

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